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奥村 義和; Fumelli, M.*; 花田 磨砂也; Jequier, F.*; Pamela, J.*; 渡邊 和弘
Fusion Technology 1992, Vol.1, p.594 - 598, 1994/00
セシウム添加型体積生成負イオン源を用いて、アンペア級の重水素負イオンビームの生成に成功した。負イオンは直径34cm、長さ129cmの半円筒形の多極磁場プラズマ源中で生成され、120cm6cmの領域に1cmの引き出し孔240個をもつ多孔型電極によって100keVまで加速された。加速された重水素負イオンビームは、狭い中性化セル(3m下流で幅13cm)を通過した後、ターゲットにおいて熱的に電流値が測定された。ビーム電流はアーク電流に比例して増加し、最大100keV、2.2A、5秒の重水素負イオンビームが得られた。これは重水素負イオンビームとして世界最高値である。
森山 伸一; 藤井 常幸; 三枝 幹雄; 安納 勝人; 横倉 賢治; 五十嵐 浩一*; 寺門 正之; 木村 晴行; 山本 巧
Fusion Technology 1992, Vol.1, p.584 - 588, 1993/00
JT-60UICRF加熱装置は、92年1月に運転を開始した。結合特性、インピーダンス整合及びパワーアップに関して計算と比較して報告する。開口面積が旧アンテナの約3倍ある新22ループアンテナはJT-60で加熱効率の良かった(,0)位相加熱に最適化を行って設計され、N=3である。新アンテナにより、セパラトリクス・第1壁距離約10cmと比較的距離大の場合でもne=1~210mのプラズマに対し5程度の十分な結合抵抗が得られた。周波数帰還制御と1スタブ+位相器の新インピーダンス整合系との組み合わせで良好な整合が得られた。初期実験において1.5MW0.5秒(116MHz)の入射を達成した。アンテナでの発生電圧が1kV程度のパワー領域で入反射電力の振動を観測した。これはマルチパクタ放電に起因する電力一定帰還制御の振動と見られるが、400kWレベルまで瞬時にパワーを立ち上げることで、その影響は回避できた。
佐々木 崇*; 杉本 誠; 吉田 清; 中嶋 秀夫; 池田 文構*; 津曲 一幸*; 田戸 茂*; 長谷川 満*
Fusion Technology 1992, Vol.1, p.917 - 921, 1993/00
トロイダルコイルのウェッジ支持構造の機械的な挙動を把握し、設計指針を得るために、ウェッジ部のモデルを製作し面外力をかける実験を行ない、その時の変位を解析結果と比較した。その結果、次の事が分かり、実機における設計指針が得られた。(1)ウェッジ支持構造の成立性が確認できた。(2)面外力を支えるために、ウェッジ間にキーが必要となる。ウェッジ間の摩擦係数は約0.1であり、剪断力がそれ以上になるので、キーが必要である。また、キーの応力は摩擦により軽減されている。多くのキーが必要であり配置によって、キーの応力や滑り出す時期が異なってくる。ウェッジの軸方向中央部に半径方向に打つキーが効果がある。
栗山 正明; 小原 祥裕; 秋野 昇; 海老沢 昇; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 樫村 隆則*; 伊藤 優*; 伊藤 孝雄; 河合 視己人; et al.
Fusion Technology 1992, Vol.1, p.564 - 568, 1993/00
原研では、正イオン及び負イオンNBIシステムの研究開発が行なわれている。正イオンNBIは、準垂直入射用NBIと接線入射用NBIから構成されている。10基のビームラインから成る準垂直入射NBIは、ビームエネルギー120keVで29MWの重水素中性ビームを入射することを目標とするもので、現在までに90~95keVのビームエネルギーで23MWまでのパワーを入射している。4基のビームラインから成る接線入射NBIは、既設の準垂直NBIを改造したもので、新規に製作したのはビームラインタンク、漏洩磁場打消コイル等のみで、主要なコンポーネントであるイオン源、中性化セル、偏向磁石、ビームダンプ等は配置を変えるだけで再使用している。重イオンNBIに関しては、JT-60U用及びITER用のためにR&Dが進められている。これらのR&D結果を基に500keV/10MWの負イオンNBIシステムが建設される。